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カウンター 2015/11/27
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労働基準法
労働問題

1.労働三法

どうせ社会に出るなら、会社の社長になって、偉そうに社員たちをこき使いたいところですが、残念ながら、世の中そんなに甘くはありません。ほとんどの人がそんな社長にこき使われる労働者となってしまいます。労働者は雇われの身であり、社長(経営者、使用者)に反抗したら、給料を下げられたり、クビになったりする危険性もあるので、すごく弱い立場にあります。しかし、だからといって、労働者が安い賃金で、ひどい労働環境でこき使われることがあってはいけません。そのために、日本国憲法では27条で労働基本権を保障しており、それらの権利の保障をさらに確実なものにするために労働基準法、労働組合法、労働関係調整法という、いわゆる労働三法を制定しています。

●労働基準法

労働基準法とは、労働条件の最低基準を定めることにより、労働者が劣悪な環境でこき使われることを防ぐための法律です。例として次のような規定があります。

労働時間は18時間以内、週40時間以内とし、労働者に有給休暇も保障しなければならない。

児童(15歳未満)の労働の禁止

未成年者の深夜労働(22時~5)の禁止

不当な解雇の禁止、解雇の予告義務。

最近は、18時間以内ならどの時間でも働いてもいい制度であるフレックスタイム制を採用する企業も増えてきており、長時間開店しているスーパーなどはそういった制度で対応しています。

このように、労働基準法には、経営者にこき使われる可能性のある労働者を守るための規定がたくさんあります。しかし、残念ながら、これらの規定を破る使用者も多いため、これらの基準を企業が守っているかどうかを国の機関である労働基準局労働基準監督署が監視しています。というわけで、もしみんなが将来、経営者にひどい扱いをされたら、これらの機関に訴えることができます。

●労働組合法

日本国憲法で保障された労働三権を確実なものとし、労働組合の結成を認め、その活動が活発になるために制定されたのが労働組合法です。労働者は11人では弱い存在ですが、弱い労働者が団結して労働組合を作れば、使用者と対等の立場で戦うことができます。そんな労働組合が使用者と戦う手段として労働組合法で認められているのが争議行為です。争議行為には次のようなものがあります。

ストライキ・・・労働者がみんなで会社を休んでしまう。

サボタージュ・・・労働者は一応会社には来るが、わざとゆっくり仕事をして作業を遅らせる。

ピケッティング・・・労働者たちが会社の入り口に座り込み、誰も会社に入れなくする。

 労働者たちはこのような会社に対する嫌がらせをやることにより、あるいはこういった嫌がらせをやるぞと脅すことにより、賃金アップや労働条件の改善を求めて、使用者たちと戦うことができます。純粋な子どもたちからすると「お父さんたちは会社でいったい何をやっているんだ?」と思うかもしれませんが、これらの争議行為を行うことはちゃんと法律にも認められた労働者たちの権利なのです。逆にいえば、このような行為でも認めてやらないと、弱い労働者たちは強い使用者たちと対等に闘うことができないのです。電車やバスがストライキをしたら、利用者としてはついムカついてしまいますが、彼らも必死で戦っているんだと思って許してやってください。

 また、労働組合法では、使用者たちが汚い方法により労働組合の活動の妨害をする不当労働行為も禁止されています。例としてこのようなものがあります。

労働組合に入った人をクビにする。

労働組合に入らないことを条件に、新入社員を採用する。(=黄犬契約

労働組合の活動資金を援助することにより、恩を売る。

使用者に反抗するための組織である労働組合の活動が盛んになることは、使用者にとっては面白くありません。だからといって、労働組合の活動をじゃますることは許されることではないのです。

会社の中には労働契約労働協約という2種類のルールがあります。この2つには次のような違いがあります。

労働契約・・・会社(使用者)が決めた労働条件の規則

労働協約・・・会社(使用者)と労働組合が話し合って決めた労働条件の規則

基本的に会社は使用者(社長)のものですから、社長は自分の会社を自由に運営し、自由にルールも決めることができます。しかし、労働組合と使用者が話し合った結果、労働協約と呼ばれるルールが決定されることがあるのですが、使用者はこの労働協約に違反するような労働契約は作ってはいけないということになっています。社長の独裁を防ぐためにも、労働組合の活動は大切なのです。

●労働関係調整法

そのようにして労働組合は使用者たちと自分たちの権利を求めて戦うことができるのですが、問題が複雑化して解決しないことも考えられます。とくに、労働組合と使用者がお互い譲らず、ストライキが長々と続いて、一般市民にも迷惑がかかり始めたりすると最悪です。そんなとき、両者を仲直りさせて、労働問題を解決するために設置されているのが、国の行政委員会でもある労働委員会です。そんな労働委員会の活動内容について規定されているのが労働関係調整法です。

労働関係調整法によれば、労働委員会は次の3つの方法で、労働問題を解決することができます。

初級編:斡旋・・・労働委員会が指名した斡旋者が労働組合と使用者両方の話を聞いて、労働組合と使用者が自分たちの力で問題を解決できるように仲をとりもつ。

中級編:調停・・・労働委員会・労働組合・使用者の三者で調停案を作り、労働者と使用者代表に調停案に調印させることによって解決する。

上級編:仲裁・・・労働委員会が裁判を行い、その判決に労働組合・使用者を強制的に従わせる。

 できたら、斡旋や、せめて調停で、平和的に問題を解決したいところですが、使用者・労働組合ともお互いに譲らず、問題が泥沼化すると、裁判で問題を解決する仲裁を行わなければならない場合もあります。ただ、日本人は基本的に争いごとを好まないので、斡旋の段階で問題が解決する場合が多いようです。

2.労働問題の歴史

世界初の労働問題は、1811年にイギリスで起こりました。世界に先駆けて産業革命が起こったイギリスでは、最新式の生産用機械が導入されることにより、労働者の代わりに生産用機械が作業を行うようになったため、多くの労働者が解雇され、職を失っていきました。その結果、職を失った労働者たちは団結して、自分たちの職を奪った憎き生産用機械をぶち壊して回ります。これが世界初の労働者による争議行為であるラッダイト運動です。この運動によって、それまでは本当に弱い立場であった労働者たちが初めて団結して使用者たちと戦い、労働者の権利を訴えました。

その後、労働者の権利の大切さと、労働者が団結したときの恐ろしさをイギリス政府も痛感し、1833年には労働者の権利を保護するため工場法が制定されました。この法律は労働者の権利を保障した世界初の法律でした。

工場法という法律を勝ち取り、さらに勢いを増した労働者たちが次に要求したのが選挙権でした。それまでのイギリスは一部の金持ちしか選挙権は与えられていなかったのですが、貧しい労働者にも選挙権を認めることを労働者たちが団結して政府に要求するようになります。1938年ごろの起こったこの一連の運動をチャーチスト運動といいます。この運動も、イギリス中の労働者を巻き込んだ大きな運動となったのですが、残念ながら政府の弾圧により失敗してしまいました。

国際的な労働運動を見ると、1864年にはドイツの社会主義者マルクスの指導のもと、労働組合の世界的組織である第1インターナショナルが設立されました。そして1919年には、国際連盟の中にILO(国際労働機関)世界規模で労働問題の解決に取り組む機関として設置され、ILOは現在も国際連合の中の組織として、労働問題の解決のために活動しています。

日本では、1925年に制定された治安維持法により、戦前は労働組合を作ることは禁止されており、労働組合を組織したり、労働者が集会を開いたりするだけで警察に逮捕されるという状況が長い間続きました。

しかし、第二次世界大戦が終結し、アメリカ軍による占領政策が始まると、治安維持法は廃止され、労働三法が制定されることにより、労働者の権利や労働組合の活動が認められるようになり、GHQの経済民主化三大改革でも、労働組合の育成が目標とされ、労働組合の運動は戦前よりは活発になっていきました。

3.三大雇用慣行の崩壊

日本の会社には、外国にはない、日本独特な風習がいくつかあります。とくに、日本の企業体質を特徴付けている3つの風習を三大雇用慣行といいます。

終身雇用制・・・企業が労働者を定年(通常は60歳)まで雇用し続けることを約束する制度。

年功序列型賃金・・・同じ企業に長く勤めれば勤めるだけ賃金や地位が上がっていく制度。

企業別労働組合・・・企業ごとに作られて活動する労働組合。

 終身雇用制度年功序列型賃金のおかげで、労働者は一度会社に就職してしまうと、定年まではクビになることがないので、安心して生活を送ることができていました。さらに、企業側としても、長期間同じ社員を確保することによって、自分の会社に忠実な「企業戦士」を育てていくことにも成功しました。

 しかし、これらの制度には欠点もありました。この制度によると、一度入った会社にはクビになることはなく、成績がよかろうが悪かろうが、給料も下げられることはないので、日本の企業には、仕事をあまりしないのに、クビにならずに会社に居座り続ける「窓ぎわ族」と呼ばれる人たちもたくさん発生してしまいました。

 景気がいいときには、窓ぎわ族はそんなに問題にはなりませんでしたが、バブルがはじけて、各企業が深刻な不景気に苦しむようになると、企業は経営の効率化をはかるリストラクチャリング(リストラ)に取り掛かり、そのような人たちがクビとなっていったほか、終身雇用制や年功序列型賃金の見直しを行うようになっていきました。それにより、企業によっては能力給年棒制など、年齢に関係なくその人の能力や1年間の活躍に応じて、給料を決定していく企業も出てきています。また、このときにとくにリストラの対象になったのが、年功序列により給料が高くなっていた中高年層でした。この不景気の時期に、中高年にもなって職を失ってしまう人が大量に発生してしまいました。

 アメリカなどでは、同じ業種の企業の労働者たちが集まって運営する産業別労働組合による活動が盛んで、彼らはお互いの会社の労働環境を比較しながら、圧倒的な会員数を力にすることにより、積極的に労働者の権利を求める活動を行うことができています。それに対し、日本の労働組合の活動はそんなに大規模ではなく、各企業ごとで作られた企業別労働組合が、他の会社の労働組合とはほとんど連絡もとることなく個別に活動しています。さらに、最近は若者の労働組合離れもすすみ、労働者となっても労働組合に加盟しない人たちも増えてきているので、日本の労働組合運動はますます衰退してきています。

 最後に確認しておくと、これらの三大雇用慣行は、あくまで慣行(風習)であって、法律で決められているルールではないということです。そんな慣行が最近大きく変わりつつあります。これから就職しようとしている人たちにとっては苦しい状況ですが、考え方を変えると、がんばって働いた人が評価されるルールに変わりつつあるということでもあります。そのためにも自分の能力を磨いていく必要があると思います。

4.女子雇用の問題

女性労働者は、就職しても出産や結婚などを理由に、仕事を覚えても途中で退職してしまう可能性があるため、企業は女性労働者の採用や昇進に消極的であるという傾向があります。しかし、能力的に劣っているわけでもないのに、働く意思を持っている女性を採用や昇進で男性と差をつけるのは差別に当たります。よって日本でもそんな男女差別を解消するために次のような対策を行ってきました。

まずは4時間目:基本的人権でも扱いましたが、1985年に国連の女子差別撤廃条約を日本が批准したことを受け、同じ年に男女雇用機会均等法が制定され、これにより職場における男女差別をなくしていくための政策がスタートします。

1993年にはパート労働法が制定され、パートタイマー(アルバイト)社員と正社員(フルタイム労働者)の労働条件の格差を少なくすることが目指されます。とくに、パートタイマーには女性労働者が多いため、パートタイマーの労働条件を改善することは女性労働者の労働条件を改善することにもつながるのです。

1997年には男女雇用機会均等法が改正されて、さらにパワーアップします。それまでの男女雇用機会均等法には、男女差別をした企業に対しての罰則規定がなかったため、効果も薄い内容だったのですが、このときの改正により、この法律に違反した企業は企業名を公表するなどの規定が盛り込まれました。また、このころから男女差別の問題として大きく取り上げられるようになった企業のスクシャルハラスメント(セクハラ)の防止がそれぞれの企業に義務付けられるようになりました。そして、このときには同時に労働基準法も改正され、それまで女性は未成年と同じく深夜労働(22時~5)が禁止されていたのですが、深夜労働ができないことが女性の就職の可能性をせばめていたため、この規定は撤廃され、女性の深夜労働が認められるようになりました

そして、1999年には育児・介護休業法が制定され、これにより男女労働者とも育児、介護のために一時的に会社を休むことができるようにしました。このような休暇の申し出を企業は断ることができず、休職中もある程度の所得を補償しなければなりません。このように、子育てや介護を男性や会社側もサポートすることにより、女性の負担を和らげようとしました。

しかし、このような政策を政府が実施しているにもかかわらず、その効果はイマイチ現れていません。次のグラフを見てください。

年齢別の就業者数を見ると、男性は高校、大学を卒業する辺りから就業者数が少しずつ増え、定年を迎える60歳あたりで減少していくU字型のグラフになるのですが、女性の場合は、結婚や産休のために2030歳あたりで仕事を辞め、子どもが大きくなった辺りからパートタイマーなどの仕事に再就職する人が増えるというM字型のグラフになります。しかし、女性の就業別グラフがM字型となるのは日本や韓国ぐらいで、欧米では、女性の就業別グラフも男性と同じく逆U字型となるのが普通です。

日本では、育児休暇を取りたくても「会社の他の人たちに迷惑がかかってしまう」などの理由により、遠慮してしまうところがあるし、ましてや男性が育児休暇を取るなんてまだまだ抵抗があると思います。しかし、とくにヨーロッパでは、会社を辞めなくても、気楽に育児休暇を取得することが当たり前のように認められているし、男性も90%の人たちが育児休暇を取得して、子育てをサポートしています。また、国の援助のもと、保育所や託児所などの設備も多く整備されており、国も子育てや女性の労働をサポートしています。

それに対して、多くの男性議員によって組織されている日本の国会が、本気でこのような女性の職場サポートに取り組んでいるようには、どうしても思えません。とくに、女子労働者のサポートのために政府が制定した法律は罰則規定が緩く、違反する企業を取り締まるには不十分です。ただ、日本経済を元気にするためには、男女を問わず有能な人材とアイデアが不可欠です。女性が生き生きと働くことができて、しかもたくさんの子どもたちを産んで、彼らの成長を社会全体で支えることができるような社会、そんな国づくりを目指して、もっと政府も真剣に考えて欲しいと思います。昔は男は仕事、女は家庭でしたが、現在は男は仕事、女は家庭と仕事となってしまっていることをお忘れなく。

5.その他の労働問題

そのほかの日本の労働問題として挙げられるのは、日本人の働きすぎの問題です。日本人には残業手当てが出るわけでもないのに、勤務時間外も働くというサービス残業をする人たちがたくさんいます。しかも、中には働きすぎのために過労死してしまう人がいるというのは、世界的に見ても「おかしい民族だ」と思われています。ただ、最近は大企業を中心とした週休二日制の導入などにより、少しずつ労働時間は短縮され、アメリカ人よりは平均労働時間は短くなりました。しかし、不景気を脱出するためには、長時間働かないといけないし・・・、なかなか難しいところです。ただ、死んでしまうぐらい働きすぎることは確実にやめたほうがいいです。

さらに、近年の長引く不景気により失業者の数も急増してきました。バブル絶頂期の頃は完全失業率は約1%に過ぎず、失業者は100人に1人いる程度に過ぎませんでしたが、最近では完全失業者は約5と、20人に1人が失業者であるという状態まで悪化してしまいました。就職先を増やすためにも、もっと元気な企業をたくさん育てる必要があるのですが、倒産に追い込まれる大企業が多かったり、新しい中小企業が育つ環境が整えられてないというのは今までの授業でもやったとおりです。

そして、100人の就職希望者に対して77人分の就職先しか用意されてないという求人倍率0.77という状況の中、定職につかず、パートタイムのアルバイトだけで生活するというフリーターの若者も増えています。正社員と違ってパートタイムは給与水準も約半額で、失業保険や医療保険などの保障も十分ではないため、フリーターが増え続けることは、ますます日本人の生活を不安定にしてしまうといわれています。自分には夢があり、その夢を実現させるために今はフリーターをやってお金を稼いでいる。という人はいいと思いますが、安易なフリーターは長期的な生活設計に向いていないため、結婚したり、子どもができたりしてから、かなり苦しむことになります。

将来が決まってしまっている人生もつまらないかもしれませんが、何も考えず、ただ生きているだけの人生もつまらないと思います。大事なのは「目標」や「夢」を持つこと。「目標」や「夢」があれば、辛い仕事も耐えられるし、楽しく感じることもあると思います。フリーターの問題は、その数字よりも若い人たちにそんな「目標」や「夢」がなくなってきていることにあると思います。


政治経済塾

 
社会保障

1.4つの社会保障制度

世の中には、お年寄り、病人、けが人、障害者、失業者、母子家庭など、本人が望んだわけでもないのに、厳しい、弱い立場におかれ、辛く苦しい生活をしている人たちがいます。そのような弱い立場に置かれている人たちの最低限度の生活を国がサポートすることは日本国憲法25条で規定されています。これは4時間目:基本的人権のところでもやりましたが、大事な条文なのでもう一度復習しておきましょう。

~第25条~

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障および公衆衛生の向上および増進に努めなければならない。

国に健康で文化的な最低限度の生活の保障を求める権利のことを生存権といいますが、この生存権を保障するための国の政策のことを社会保障政策といいます。そして、日本政府は4つの社会保障政策と呼ばれる社会保険、公的扶助、社会福祉、公衆衛生を実施しています。

●社会保険

社会保険とは、社会保障の実施のために国民から保険料を集め、保険料を支払った人が弱い立場におかれたときに、みんなから集めた保険料を使って、お金を配ったり、サービスを提供するような形で彼らを助ける制度のことをいいます。現在日本政府が行っている社会保険制度には次の5種類があります。

日本は国民皆保険・国民皆年金政策により、日本人であれば必ず医療保険と年金保険には加入しなければならないことになっています。医療保険を支払っている証拠となるのが保険証であり、保険証を病院に見せれば、お年寄り以外は通常の診察費の30%を支払うだけで、診察を受けることができ、残りの70%は国が支払ってくれます。基本的に医療保険は、働いている人たちが払いますが、主婦や子どもたちも、家族の働き手の保険証をもっていくことにより、同様の価格で診察を受けることができます。
また、20歳になれば、年金保険を払うことも義務付けられています。年金は大きく分けて3つの種類があるのですが、国民全員が払わなければならないのが国民年金です。20歳以上の国民は月々13580円(2005年度)を60歳まで払わなければならないのですが、きちんと40年間年金を払い続けていると、65歳になると月々約6万円を老後の生活費として国から受け取ることができます。

しかし、サラリーマンや公務員たちは国民年金のほかにも厚生年金共済年金も払わなければなりません。しかし、サラリーマンや公務員たちはこれらの年金も支払っているおかげで、国民年金の6万円以外にも、20万円前後の年金を受け取ることができるので、老後の生活は、国民年金しかもらえない自営業、農家よりも安定したものになるといわれています。

社会保険の特徴は、保険料を支払った人は国に助けてもらえるけど、保険料を払っていない人は助けてもらえない点にあります。とくに、自分が健康で不自由なく生活していると、国に取られる保険料はバカバカしく思えることもありますが、実際に入院したり、老人となったり、失業したときなどには「払っていてよかった」と思えることもあります。そんなもしものために、国が国民から徴収するのが社会保険です。

●公的扶助

生活が貧しくなると、国が税金の中から生活保護費としてお金をくれる制度公的扶助です。この公的扶助は、保険料を払っている人しか助けてもらえない社会保険と違って、誰でも助けてもらうことができます。ただし、誰でも助けてもらえるぶん、金額的には社会保険による援助よりはかなり少ない金額になってしまいます。

公的扶助政策について定めた生活保護法によると、貧困者が国に対して公的扶助を申請できるのは次の8つの場合です。

生活・・・生活費がないとき

教育・・・子どもの学費がないとき

住宅・・・家がないとき

医療・・・病院に行くお金がないとき

出産・・・出産費用がないとき

生業・・・立ち直るために新たな仕事を始めたいとき

葬祭・・・葬式のお金がないとき

介護・・・お年寄りや障害者の世話をするお金がないとき

 自分の生活が苦しく、これらの条件に当てはまるときには、国に対して公的扶助の申請を自分でし、申請が認められれば、国からお金をもらうことができます。ただ、市町村によっては、審査が厳しくてお金がもらえないところもあれば、このような公的扶助に頼りすぎて、わざと仕事に就かず、生活保護でもらったお金をパチンコや競馬につぎ込む人もいるなど、いろいろ問題もあります。

 ●社会福祉

 税金を使って、金銭的に困っている人を助けるのが公的扶助なのに対して、障害者、高齢者、母子家庭などの社会的弱者を助けてあげるのが社会福祉です。社会福祉には、これらの人たちにお金を上げて助けることの他に、障害者や高齢者のための施設を作ったり、障害者や高齢者が生活しやすいような街づくりを行っていくことなども含まれています。それは次の2つの考えに基づいています。

ノーマライゼーション・・・高齢者も障害者も普通に暮らせる環境を作っていくこと。

バリアフリー・・・高齢者や障害者にとって障害となるものを社会からなくしていくこと。

 ニュージーランドで生活していると、実にたくさんの障害者の人たちにでくわします。彼らは松葉杖や電動式のミニカーを使ったり盲導犬を引き連れたりして、バスに乗ったり、散歩やショッピングをしたりしています。あまりの多さに「ニュージーランドは障害者だらけなのではないか」とも思ってしまいますが、実は違います。逆に日本が、障害者が1人で散歩やショッピングできるような環境が整えられていないため、障害者が外に出ることができず、家に閉じ込められてしまっているだけなのです。「五体不満足」の中で著者の乙武洋匡君が言っていました。「さまざまな民族が一つの国家で生活している欧米では、他人と違うといった理由で否定をしていたら、きりがない。そこで、障害者のようなマイノリティ(少数者)に対しても、多様性という観点から、障害をその人の特徴として受け入れているのだ。」

 日本人だらけの日本社会において、「違っている人間」というのは、目立ってしまい、差別の対象となります。ただ、人間というのは11人違っているのは当たり前なのです。白人、黒人、先住民、アラブ人、アジア人など、違う人が住みまくっているニュージーランドでは、障害者に対しても、「自分と少し違っているだけの人」という観点で付き合うことができているのだと思います。社会福祉で大事なのは政府による政策よりも、日本人の「心のバリアフリー」を進めることだと思います。

 ●公衆衛生

 最後に、各市町村に設置された保健所が中心となって、伝染の予防、水質管理、公害の防止などを実施し、国民の生活環境を清潔に保つのが公衆衛生です。まあ、保健所の仕事が公衆衛生だと思ってください。

 以上、4つの社会保障制度を説明しましたが、この4つと、社会保険の中の5つの社会保険制度や4つの医療保険、3つの年金保険がごっちゃになってしまう人が多いようです。もう一度、図にまとめて整理するので、確認しておいてください。

2.社会保障の歴史

世界で初めての社会保障制度はイギリスで始まりました。イギリスでは1601年にエリザベス1世のもとエリザベス救貧法が制定され、この法律により、老人や病人への税金からの生活費の給付が行われました。このような政府による公的扶助政策が、世界初の社会保障制度でした。

日本でも明治時代の1874年に恤救規則という法律が制定され、これにより病人、老人、孤児などに税金からお金を給付する公的扶助政策が実施されました。これが日本初の社会保障制度だといわれています。

社会保険制度を最初に始めたのはドイツでした。1883年、当時ドイツはプロシアという名前の国でしたが、当時のプロシアの指導者ビスマルクは労働組合を弾圧するというひどい政治を実行する代わりに、労働者から保険料を徴収し、失業したときには失業保険を給付して彼らを助けるという政策も同時に実行するという「アメとムチ」政策を実施しました。

これをさらに発展させたのが、アメリカのルーズベルト大統領です。世界恐慌による不景気でアメリカ国民が苦しんでいる中、ルーズベルトはあのニューディール政策の1つとして、社会保障法を制定しました。これは国民から保険料を徴収する代わりに、高齢者と労働者に対して年金保険と失業保険を給付するという内容のものでした。

そのように少しずつ発展していった社会保障制度を、現在のような完成体に近づけたのが、イギリスでチャーチル首相が主導のもとまとめられたビバリッジ報告でした。この報告書では「ゆりかごから墓場まで」というスローガンにより、生まれてから死ぬまで、ずっと国が国民の最低生活を保障し続けなけらばならないことを主張し、このビバリッジ報告を基本とした社会保障制度が、その後ヨーロッパを中心として世界中に広がっていきました。

そして、国際連合(当時は国際連盟)の専門機関であるILO(国際労働機関)1944年にフィラデルフィア宣言を発表し、この中で社会保障制度を世界中に広めることが重要であることを宣言しました。そして、戦後は社会保障制度の充実が各国の課題となっていったのです。
3.超・高齢社会
上の図を見てもらえばわかるように、日本は急速に高齢化をすすめ、世界有数の高齢社会となってしまいました。ただ、高齢社会を迎えることは早い時点である程度わかっていたことですから、政府による対策も実は早い時点で行われていました。主なものに次のようなものがあります。

この中で、とくに最近問題となっているのが2000年から始まった介護保険の制度です。この制度はもともとは、寝たきり老人の介護に苦しむ家庭を市町村が援助して、国民の負担を軽くすることを目的に始まった制度だったのですが、欠点が多く、逆に国民を苦しめています。主な欠点に次のようなものがあります。

市町村ごとに任されているため、市町村ごとで徴収する保険料が高かったり、サービスが悪かったりなどの格差が発生している。

ホームヘルパーや訪問看護ステーション(看護士の派遣センター)の数が圧倒的に足りない。

介護目的の入院ができなくなったため、多くの老人が病院を追い出されている。

介護を受けるのは無料ではないため、ホームヘルパーの派遣を受けず、結局は家族がお年寄りの世話をしているところが多い。

 最近は、福祉に興味を持っている若者も多く、ホームヘルパーになったりする若者も多いですが、日本ではお年寄りの数に比べて、ホームヘルパーや看護士の数が少なく、ヘルパーや看護士の仕事が鬼のように忙しくなってしまっており、疲れ果ててすぐにやめてしまう若者も多いようです。しかも、ヘルパーの人たちもそのような状況でのサービスなので、サービスを受ける側もお金を払う割りに十分なサービスを受けることができず、結局は家族が中心となって世話をしているような状態です。その中でもとくに多いのが、寝たきりのおじいちゃんを妻であるおばあちゃんが介護をしているような老老介護の問題です。介護保険の実施により、国民の負担を軽くする予定が、かえって苦しいものにしてしまいました。こういった政府の認識不足というか勉強不足というのは本当にあきれてしまいます。

 高齢社会における一番の問題は年金保険の問題です。まずは、日本の年金の集め方を表にまとめます。

日本は当初、積立方式で年金を集めていましたが、あまりにもお年寄りが増えてきたため、積み立ててきた年金だけでは足りず、現在の若者から集めた年金からもお年寄りに配る年金を調達するようになり、今では、基本は積立方式ですが一部は賦課方式も採用している修正積立方式により年金を集め、給付しています。ただ、この修正積み立て方式を続けていくには、これからお年寄りが増えているのと同じぐらい、子どもの数が増えてくれることが大事なのですが、子どもの数は増えるどころか年々減少の傾向にあります。

 そうなると、自分が将来お年寄りになるときは年金はもらえないのではないかと考えたり、あるいは不景気による所得の減少から、年金を払わない人たちも増えてきています。とくに国民年金は国民の3分の1が払っていないというひどい状態で、政府は3年前には、当時人気の女優江角マキコをつかって、「年金がもらえなくなるなんて言ったの誰?」「払わないともらえない国民年金!」というようなテレビCMを作って、国民に脅すように年金を払うことを呼びかけたのですが、実はその江角マキコ自身が年金を払っていなかったことが発覚したり、さらに、小泉首相の他、麻生太郎、石破茂、竹中平蔵、谷垣禎一、福田康夫、菅直人などの国会議員の先生たちも年金を払ってなかったことが発覚し、全くの逆効果になってしまいました。

 政府は「年金がもらえなくなることはない!」と全く根拠のない説明を国民にしていますが、明らかにこのままでは年金制度の維持は難しいので、政府は年金改革を行いました。最近の主な年金改革をまとめるとこうなります。

年金を支給開始する年齢を60歳から65歳からに変更。

若者から徴収する年金の金額を年々値上げし、お年寄りに給付する年金の金額を値下げする

現在は年金の3分の1を税金から給付しているが、2009年からは2分の1を税金から負担する。

 これらの改革ははっきりいって問題だらけです。まず、21時間目:労働問題のところで少し触れましたが、現在ほとんどの会社で定年は60歳です。しかし、60歳で会社を辞めても、政府から年金がもらえるのは65歳からです。そうなると、この5年間は結局自分で地道に貯金してきたお金で生活するしかないのです。仕方なしに、定年を迎えても、働こうとする人たちも多いのですが、高齢者の求人倍率は極端に低く、再就職先を見つけることができない60代も多いようです。

 さらに政府に支払う年金を値上げし、将来もらえる年金が値下げされるとなると、ますます年金を払わない人が増えるのではないかということです。これに関しては、政府はよほど年金に対する信頼を取り戻し、国民に対しても年金の仕組みや大切さをわかりやすく説明する必要があると思うのですが、この改革のとき、政府は「2002年の平均出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数の平均)は1.31人であるが、これ以上子どもの数が減ることはないから大丈夫!」と説明したのですが、いきなり次の年の平均出生率は歴代最低の1.29を記録し、政府の予想が全く根拠のないことがわかり、国民を驚かせました。さらに当時の坂口厚生労働大臣は「この改革で国民の年金に関する心配をなんとか消し去ることができました」と笑顔で発言し、ますます国民の反感を買いました。

 個人的な意見では、このまま順調に行くと、年金制度は確実に崩壊すると思います。そう考えると、国に年金を払うぐらいなら、自分でコツコツと貯金して行った方が確実のような気もします。ただ、年金というのは、現在のお年寄りに対するプレゼントであるという側面も持っています。現在の豊かな日本があるのは、戦後の日本がボロボロな時期に一生懸命働いて、日本を再生してくれたおじいちゃん・おばあちゃんのおかげでもあるのです。そんなおじいちゃん・おばあちゃんに対して感謝の気持ちを込めて、彼らの生活費である年金を払ってあげるのは大切なことではないのかなと思います。

 高齢社会への対応策で大切なのは、子どもの数を増やすことです。そのための政策として参考になるのが、スウェーデンにおける実行例です。

とくに少子化対策なんかを見ていると、「日本の少子化が進んでいるのは、結婚する年齢が高齢化しているからだ。だから、会社では男女の出会いを増やすようにして(=合コンを増やして)、早い結婚を促進してください。」なんてことを力説している日本政府の方針がばかばかしく思えます。少子化を食い止める為には、女性が働きながらも子育てができる環境を整えることが大切なのです。このような社会保障を充実させる政策はスウェーデン、フィンランド、ノルウェー、デンマークなどの北ヨーロッパ(北欧)を中心に盛んに行われています。ただ、これらの政策の欠点は税金が高すぎることです。このことは上の表の国民負担率国民所得に対する税金と保険料の割合)のグラフを見てもよくわかります。働いたお金の73.2%を国にとられるなんて大丈夫? なんて思ってしまいますが、実は日本人が考えているほど、彼らは税金が高いことを負担であると思っていません。なぜなら、日本では税金を払っても、税金が何に使われているか分かりにくく、政治家が彼らのために税金を使っているイメージがありますが、スウェーデンでは税金をたくさん取られる代わりに、幼稚園から大学まで授業料はタダだし、病院もタダだし、老後の生活も安定しているしという風に、税金がいったい何に使われているのかを生活の中で感じることができます。さらに、日本人が貯金をする1番の理由は「老後のため」で、次が「子どもの教育費」ですが、スウェーデンはこれらを国が全部無料で面倒を見てくれるので、貯金をしていく必要もないのです。まあ、そういった政治を行えるようになった背景には、6時間目:内閣でやった、クリーンな政治を行えるように国民の代表者が政府を監視するオンブズマン制度が発達してきた国であるというのも関係あります。

それに対して、社会保障制度をほとんど行っていない国アメリカです。アメリカはスウェーデンとは逆に税金がすごく安い代わりに、政府が社会保障政策をほとんどやってくれません。その結果、病院の診察代も高いし、もしものためには自分でコツコツと貯蓄をしていかなければなりません。お金持ちの人たちは、民間の保険会社の保険に加入することにより、もしものときに備えるのですが、貧しい人たちはそんな民間の保険に加入する余裕などないために、病気になってもすごく高額の診察費を請求されるため、例えエイズにかかっても病院にすらいけない人たちも多くいいます。いい言い方をすれば「自分の身は自分で守る」というのがアメリカ人の考え方なのですが、貧富の差を拡大してしまっているという問題点もあります。

以上のことを考えて、日本の社会保障政策はどのような方向に進んでいけばいいのでしょうか? 現在の日本はアメリカ型に近いと思いますが、このまま高齢者の数が増えていけば、彼らを養っていくために、税金を増やし、北欧型の社会保障政策を目指していかなければならないと思います。ただ、それをやるためには、「税金の無駄遣いをなくすこと」と「子どもの数を増やすこと」が大切な課題となります。しかし、くそじじいばかりで、自分たちが死んでしまっている未来のことに興味のない今の政治家たちは、このような問題には無関心のように見えるのは、私だけでしょうか?

政治経済塾
労働基準法
(昭和二十二年四月七日法律第四十九号)
最終改正:平成二四年六月二七日法律第四二号
 
(最終改正までの未施行法令)
昭和六十年六月一日法律第四十五号 (未施行)
平成二十四年六月二十七日法律第四十二号 (未施行)


 第一章 総則
 第二章 労働契約
 第三章 賃金
 第四章 労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇
 第五章 安全及び衛生
 第六章 年少者
 第六章の二 妊産婦等
 第七章 技能者の養成
 第八章 災害補償
 第九章 就業規則
 第十章 寄宿舎
 第十一章 監督機関
 第十二章 雑則
 第十三章 罰則
 附則

第一章 総則


第一条  労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。
 この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
第二条  労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。
 労働者及び使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。
第三条  使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。
第四条  使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。
第五条  使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。
第六条  何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。
第七条  使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。
第八条  削除
第九条  この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。
第十条  この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。
第十一条  この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。
第十二条  この法律で平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前三箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額をいう。ただし、その金額は、次の各号の一によつて計算した金額を下つてはならない。
 賃金が、労働した日若しくは時間によつて算定され、又は出来高払制その他の請負制によつて定められた場合においては、賃金の総額をその期間中に労働した日数で除した金額の百分の六十
 賃金の一部が、月、週その他一定の期間によつて定められた場合においては、その部分の総額をその期間の総日数で除した金額と前号の金額の合算額
 前項の期間は、賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算する。
 前二項に規定する期間中に、次の各号の一に該当する期間がある場合においては、その日数及びその期間中の賃金は、前二項の期間及び賃金の総額から控除する。
 業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間
 産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業した期間
 使用者の責めに帰すべき事由によつて休業した期間
 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 (平成三年法律第七十六号)第二条第一号 に規定する育児休業又は同条第二号 に規定する介護休業(同法第六十一条第三項同条第六項 及び第七項 において準用する場合を含む。)に規定する介護をするための休業を含む。第三十九条第八項において同じ。)をした期間
 試みの使用期間
 第一項の賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び三箇月を超える期間ごとに支払われる賃金並びに通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない。
 賃金が通貨以外のもので支払われる場合、第一項の賃金の総額に算入すべきものの範囲及び評価に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
 雇入後三箇月に満たない者については、第一項の期間は、雇入後の期間とする。
 日日雇い入れられる者については、その従事する事業又は職業について、厚生労働大臣の定める金額を平均賃金とする。
 第一項乃至第六項によつて算定し得ない場合の平均賃金は、厚生労働大臣の定めるところによる。


第二章 労働契約


第十三条  この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による。
第十四条  労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、三年(次の各号のいずれかに該当する労働契約にあつては、五年)を超える期間について締結してはならない。
 専門的な知識、技術又は経験(以下この号において「専門的知識等」という。)であつて高度のものとして厚生労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を必要とする業務に就く者に限る。)との間に締結される労働契約
 満六十歳以上の労働者との間に締結される労働契約(前号に掲げる労働契約を除く。)
 厚生労働大臣は、期間の定めのある労働契約の締結時及び当該労働契約の期間の満了時において労働者と使用者との間に紛争が生ずることを未然に防止するため、使用者が講ずべき労働契約の期間の満了に係る通知に関する事項その他必要な事項についての基準を定めることができる。
 行政官庁は、前項の基準に関し、期間の定めのある労働契約を締結する使用者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。
第十五条  使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。
第十六条  使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
第十七条  使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない。
第十八条  使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。
 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理しようとする場合においては、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出なければならない。
 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合においては、貯蓄金の管理に関する規程を定め、これを労働者に周知させるため作業場に備え付ける等の措置をとらなければならない。
 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、貯蓄金の管理が労働者の預金の受入であるときは、利子をつけなければならない。この場合において、その利子が、金融機関の受け入れる預金の利率を考慮して厚生労働省令で定める利率による利子を下るときは、その厚生労働省令で定める利率による利子をつけたものとみなす。
 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、労働者がその返還を請求したときは、遅滞なく、これを返還しなければならない。
 使用者が前項の規定に違反した場合において、当該貯蓄金の管理を継続することが労働者の利益を著しく害すると認められるときは、行政官庁は、使用者に対して、その必要な限度の範囲内で、当該貯蓄金の管理を中止すべきことを命ずることができる。
 前項の規定により貯蓄金の管理を中止すべきことを命ぜられた使用者は、遅滞なく、その管理に係る貯蓄金を労働者に返還しなければならない。
第十九条  使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後三十日間並びに産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業する期間及びその後三十日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第八十一条の規定によつて打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、この限りでない。
 前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。
第二十条  使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
 前項の予告の日数は、一日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
 前条第二項の規定は、第一項但書の場合にこれを準用する。
第二十一条  前条の規定は、左の各号の一に該当する労働者については適用しない。但し、第一号に該当する者が一箇月を超えて引き続き使用されるに至つた場合、第二号若しくは第三号に該当する者が所定の期間を超えて引き続き使用されるに至つた場合又は第四号に該当する者が十四日を超えて引き続き使用されるに至つた場合においては、この限りでない。
 日日雇い入れられる者
 二箇月以内の期間を定めて使用される者
 季節的業務に四箇月以内の期間を定めて使用される者
 試の使用期間中の者
第二十二条  労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。
 労働者が、第二十条第一項の解雇の予告がされた日から退職の日までの間において、当該解雇の理由について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。ただし、解雇の予告がされた日以後に労働者が当該解雇以外の事由により退職した場合においては、使用者は、当該退職の日以後、これを交付することを要しない。
 前二項の証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならない。
 使用者は、あらかじめ第三者と謀り、労働者の就業を妨げることを目的として、労働者の国籍、信条、社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信をし、又は第一項及び第二項の証明書に秘密の記号を記入してはならない。
第二十三条  使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、七日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。
 前項の賃金又は金品に関して争がある場合においては、使用者は、異議のない部分を、同項の期間中に支払い、又は返還しなければならない。


第三章 賃金


第二十四条  賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
 賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第八十九条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。
第二十五条  使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であつても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。
第二十六条  使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。
第二十七条  出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。
第二十八条  賃金の最低基準に関しては、最低賃金法 (昭和三十四年法律第百三十七号)の定めるところによる。
第二十九条  削除
第三十条  削除
第三十一条  削除


第四章 労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇


第三十二条  使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。
第三十二条の二  使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、又は就業規則その他これに準ずるものにより、一箇月以内の一定の期間を平均し一週間当たりの労働時間が前条第一項の労働時間を超えない定めをしたときは、同条の規定にかかわらず、その定めにより、特定された週において同項の労働時間又は特定された日において同条第二項の労働時間を超えて、労働させることができる。
 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。
第三十二条の三  使用者は、就業規則その他これに準ずるものにより、その労働者に係る始業及び終業の時刻をその労働者の決定にゆだねることとした労働者については、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、その協定で第二号の清算期間として定められた期間を平均し一週間当たりの労働時間が第三十二条第一項の労働時間を超えない範囲内において、同条の規定にかかわらず、一週間において同項の労働時間又は一日において同条第二項の労働時間を超えて、労働させることができる。
 この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者の範囲
 清算期間(その期間を平均し一週間当たりの労働時間が第三十二条第一項の労働時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、一箇月以内の期間に限るものとする。次号において同じ。)
 清算期間における総労働時間
 その他厚生労働省令で定める事項
第三十二条の四  使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、第三十二条の規定にかかわらず、その協定で第二号の対象期間として定められた期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十時間を超えない範囲内において、当該協定(次項の規定による定めをした場合においては、その定めを含む。)で定めるところにより、特定された週において同条第一項の労働時間又は特定された日において同条第二項の労働時間を超えて、労働させることができる。
 この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者の範囲
 対象期間(その期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、一箇月を超え一年以内の期間に限るものとする。以下この条及び次条において同じ。)
 特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間をいう。第三項において同じ。)
 対象期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間(対象期間を一箇月以上の期間ごとに区分することとした場合においては、当該区分による各期間のうち当該対象期間の初日の属する期間(以下この条において「最初の期間」という。)における労働日及び当該労働日ごとの労働時間並びに当該最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間)
 その他厚生労働省令で定める事項
 使用者は、前項の協定で同項第四号の区分をし当該区分による各期間のうち最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間を定めたときは、当該各期間の初日の少なくとも三十日前に、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の同意を得て、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働日数を超えない範囲内において当該各期間における労働日及び当該総労働時間を超えない範囲内において当該各期間における労働日ごとの労働時間を定めなければならない。
 厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見を聴いて、厚生労働省令で、対象期間における労働日数の限度並びに一日及び一週間の労働時間の限度並びに対象期間(第一項の協定で特定期間として定められた期間を除く。)及び同項の協定で特定期間として定められた期間における連続して労働させる日数の限度を定めることができる。
 第三十二条の二第二項の規定は、第一項の協定について準用する。
第三十二条の四の二  使用者が、対象期間中の前条の規定により労働させた期間が当該対象期間より短い労働者について、当該労働させた期間を平均し一週間当たり四十時間を超えて労働させた場合においては、その超えた時間(第三十三条又は第三十六条第一項の規定により延長し、又は休日に労働させた時間を除く。)の労働については、第三十七条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない。
第三十二条の五  使用者は、日ごとの業務に著しい繁閑の差が生ずることが多く、かつ、これを予測した上で就業規則その他これに準ずるものにより各日の労働時間を特定することが困難であると認められる厚生労働省令で定める事業であつて、常時使用する労働者の数が厚生労働省令で定める数未満のものに従事する労働者については、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、第三十二条第二項の規定にかかわらず、一日について十時間まで労働させることができる。
 使用者は、前項の規定により労働者に労働させる場合においては、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働させる一週間の各日の労働時間を、あらかじめ、当該労働者に通知しなければならない。
 第三十二条の二第二項の規定は、第一項の協定について準用する。
第三十三条  災害その他避けることのできない事由によつて、臨時の必要がある場合においては、使用者は、行政官庁の許可を受けて、その必要の限度において第三十二条から前条まで若しくは第四十条の労働時間を延長し、又は第三十五条の休日に労働させることができる。ただし、事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない。
 前項ただし書の規定による届出があつた場合において、行政官庁がその労働時間の延長又は休日の労働を不適当と認めるときは、その後にその時間に相当する休憩又は休日を与えるべきことを、命ずることができる。
 公務のために臨時の必要がある場合においては、第一項の規定にかかわらず、官公署の事業(別表第一に掲げる事業を除く。)に従事する国家公務員及び地方公務員については、第三十二条から前条まで若しくは第四十条の労働時間を延長し、又は第三十五条の休日に労働させることができる。
第三十四条  使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
 前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。
 使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない。
第三十五条  使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない。
 前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。
第三十六条  使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第三十二条から第三十二条の五まで若しくは第四十条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、一日について二時間を超えてはならない。
 厚生労働大臣は、労働時間の延長を適正なものとするため、前項の協定で定める労働時間の延長の限度、当該労働時間の延長に係る割増賃金の率その他の必要な事項について、労働者の福祉、時間外労働の動向その他の事情を考慮して基準を定めることができる。
 第一項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は、当該協定で労働時間の延長を定めるに当たり、当該協定の内容が前項の基準に適合したものとなるようにしなければならない。
 行政官庁は、第二項の基準に関し、第一項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。
第三十七条  使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。ただし、当該延長して労働させた時間が一箇月について六十時間を超えた場合においては、その超えた時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の五割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
 前項の政令は、労働者の福祉、時間外又は休日の労働の動向その他の事情を考慮して定めるものとする。
 使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第一項ただし書の規定により割増賃金を支払うべき労働者に対して、当該割増賃金の支払に代えて、通常の労働時間の賃金が支払われる休暇(第三十九条の規定による有給休暇を除く。)を厚生労働省令で定めるところにより与えることを定めた場合において、当該労働者が当該休暇を取得したときは、当該労働者の同項ただし書に規定する時間を超えた時間の労働のうち当該取得した休暇に対応するものとして厚生労働省令で定める時間の労働については、同項ただし書の規定による割増賃金を支払うことを要しない。
 使用者が、午後十時から午前五時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
 第一項及び前項の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他厚生労働省令で定める賃金は算入しない。
第三十八条  労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。
 坑内労働については、労働者が坑口に入つた時刻から坑口を出た時刻までの時間を、休憩時間を含め労働時間とみなす。但し、この場合においては、第三十四条第二項及び第三項の休憩に関する規定は適用しない。
第三十八条の二  労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。
 前項ただし書の場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、その協定で定める時間を同項ただし書の当該業務の遂行に通常必要とされる時間とする。
 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。
第三十八条の三  使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、労働者を第一号に掲げる業務に就かせたときは、当該労働者は、厚生労働省令で定めるところにより、第二号に掲げる時間労働したものとみなす。
 業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をすることが困難なものとして厚生労働省令で定める業務のうち、労働者に就かせることとする業務(以下この条において「対象業務」という。)
 対象業務に従事する労働者の労働時間として算定される時間
 対象業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し、当該対象業務に従事する労働者に対し使用者が具体的な指示をしないこと。
 対象業務に従事する労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置を当該協定で定めるところにより使用者が講ずること。
 対象業務に従事する労働者からの苦情の処理に関する措置を当該協定で定めるところにより使用者が講ずること。
 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項
 前条第三項の規定は、前項の協定について準用する。
第三十八条の四  賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とするものに限る。)が設置された事業場において、当該委員会がその委員の五分の四以上の多数による議決により次に掲げる事項に関する決議をし、かつ、使用者が、厚生労働省令で定めるところにより当該決議を行政官庁に届け出た場合において、第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を当該事業場における第一号に掲げる業務に就かせたときは、当該労働者は、厚生労働省令で定めるところにより、第三号に掲げる時間労働したものとみなす。
 事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析の業務であつて、当該業務の性質上これを適切に遂行するにはその遂行の方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務(以下この条において「対象業務」という。)
 対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者であつて、当該対象業務に就かせたときは当該決議で定める時間労働したものとみなされることとなるものの範囲
 対象業務に従事する前号に掲げる労働者の範囲に属する労働者の労働時間として算定される時間
 対象業務に従事する第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。
 対象業務に従事する第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者からの苦情の処理に関する措置を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。
 使用者は、この項の規定により第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を対象業務に就かせたときは第三号に掲げる時間労働したものとみなすことについて当該労働者の同意を得なければならないこと及び当該同意をしなかつた当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。
 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事項
 前項の委員会は、次の各号に適合するものでなければならない。
 当該委員会の委員の半数については、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者に厚生労働省令で定めるところにより任期を定めて指名されていること。
 当該委員会の議事について、厚生労働省令で定めるところにより、議事録が作成され、かつ、保存されるとともに、当該事業場の労働者に対する周知が図られていること。
 前二号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める要件
 厚生労働大臣は、対象業務に従事する労働者の適正な労働条件の確保を図るために、労働政策審議会の意見を聴いて、第一項各号に掲げる事項その他同項の委員会が決議する事項について指針を定め、これを公表するものとする。
 第一項の規定による届出をした使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、定期的に、同項第四号に規定する措置の実施状況を行政官庁に報告しなければならない。
 第一項の委員会においてその委員の五分の四以上の多数による議決により第三十二条の二第一項、第三十二条の三、第三十二条の四第一項及び第二項、第三十二条の五第一項、第三十四条第二項ただし書、第三十六条第一項、第三十七条第三項、第三十八条の二第二項、前条第一項並びに次条第四項、第六項及び第七項ただし書に規定する事項について決議が行われた場合における第三十二条の二第一項、第三十二条の三、第三十二条の四第一項から第三項まで、第三十二条の五第一項、第三十四条第二項ただし書、第三十六条、第三十七条第三項、第三十八条の二第二項、前条第一項並びに次条第四項、第六項及び第七項ただし書の規定の適用については、第三十二条の二第一項中「協定」とあるのは「協定若しくは第三十八条の四第一項に規定する委員会の決議(第百六条第一項を除き、以下「決議」という。)」と、第三十二条の三、第三十二条の四第一項から第三項まで、第三十二条の五第一項、第三十四条第二項ただし書、第三十六条第二項、第三十七条第三項、第三十八条の二第二項、前条第一項並びに次条第四項、第六項及び第七項ただし書中「協定」とあるのは「協定又は決議」と、第三十二条の四第二項中「同意を得て」とあるのは「同意を得て、又は決議に基づき」と、第三十六条第一項中「届け出た場合」とあるのは「届け出た場合又は決議を行政官庁に届け出た場合」と、「その協定」とあるのは「その協定又は決議」と、同条第三項中「又は労働者の過半数を代表する者」とあるのは「若しくは労働者の過半数を代表する者又は同項の決議をする委員」と、「当該協定」とあるのは「当該協定又は当該決議」と、同条第四項中「又は労働者の過半数を代表する者」とあるのは「若しくは労働者の過半数を代表する者又は同項の決議をする委員」とする。
第三十九条  使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。
 使用者は、一年六箇月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して六箇月を超えて継続勤務する日(以下「六箇月経過日」という。)から起算した継続勤務年数一年ごとに、前項の日数に、次の表の上欄に掲げる六箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を六箇月経過日から一年ごとに区分した各期間(最後に一年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の八割未満である者に対しては、当該初日以後の一年間においては有給休暇を与えることを要しない。
六箇月経過日から起算した継続勤務年数 労働日
一年 一労働日
二年 二労働日
三年 四労働日
四年 六労働日
五年 八労働日
六年以上 十労働日

 次に掲げる労働者(一週間の所定労働時間が厚生労働省令で定める時間以上の者を除く。)の有給休暇の日数については、前二項の規定にかかわらず、これらの規定による有給休暇の日数を基準とし、通常の労働者の一週間の所定労働日数として厚生労働省令で定める日数(第一号において「通常の労働者の週所定労働日数」という。)と当該労働者の一週間の所定労働日数又は一週間当たりの平均所定労働日数との比率を考慮して厚生労働省令で定める日数とする。
 一週間の所定労働日数が通常の労働者の週所定労働日数に比し相当程度少ないものとして厚生労働省令で定める日数以下の労働者
 週以外の期間によつて所定労働日数が定められている労働者については、一年間の所定労働日数が、前号の厚生労働省令で定める日数に一日を加えた日数を一週間の所定労働日数とする労働者の一年間の所定労働日数その他の事情を考慮して厚生労働省令で定める日数以下の労働者
 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、第一号に掲げる労働者の範囲に属する労働者が有給休暇を時間を単位として請求したときは、前三項の規定による有給休暇の日数のうち第二号に掲げる日数については、これらの規定にかかわらず、当該協定で定めるところにより時間を単位として有給休暇を与えることができる。
 時間を単位として有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲
 時間を単位として与えることができることとされる有給休暇の日数(五日以内に限る。)
 その他厚生労働省令で定める事項
 使用者は、前各項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。
 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第一項から第三項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち五日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる。
 使用者は、第一項から第三項までの規定による有給休暇の期間又は第四項の規定による有給休暇の時間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、それぞれ、平均賃金若しくは所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金又はこれらの額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した額の賃金を支払わなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その期間又はその時間について、それぞれ、健康保険法 (大正十一年法律第七十号)第九十九条第一項 に定める標準報酬日額に相当する金額又は当該金額を基準として厚生労働省令で定めるところにより算定した金額を支払う旨を定めたときは、これによらなければならない。
 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第二条第一号 に規定する育児休業又は同条第二号 に規定する介護休業をした期間並びに産前産後の女性が第六十五条の規定によつて休業した期間は、第一項及び第二項の規定の適用については、これを出勤したものとみなす。
第四十条  別表第一第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべからざる限度で、第三十二条から第三十二条の五までの労働時間及び第三十四条の休憩に関する規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。
 前項の規定による別段の定めは、この法律で定める基準に近いものであつて、労働者の健康及び福祉を害しないものでなければならない。
第四十一条  この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
 別表第一第六号(林業を除く。)又は第七号に掲げる事業に従事する者
 事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
 監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの


第五章 安全及び衛生


第四十二条  労働者の安全及び衛生に関しては、労働安全衛生法 (昭和四十七年法律第五十七号)の定めるところによる。
第四十三条  削除
第四十四条  削除
第四十五条  削除
第四十六条  削除
第四十七条  削除
第四十八条  削除
第四十九条  削除
第五十条  削除
第五十一条  削除
第五十二条  削除
第五十三条  削除
第五十四条  削除
第五十五条  削除


第六章 年少者


第五十六条  使用者は、児童が満十五歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了するまで、これを使用してはならない。
 前項の規定にかかわらず、別表第一第一号から第五号までに掲げる事業以外の事業に係る職業で、児童の健康及び福祉に有害でなく、かつ、その労働が軽易なものについては、行政官庁の許可を受けて、満十三歳以上の児童をその者の修学時間外に使用することができる。映画の製作又は演劇の事業については、満十三歳に満たない児童についても、同様とする。
第五十七条  使用者は、満十八才に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。
 使用者は、前条第二項の規定によつて使用する児童については、修学に差し支えないことを証明する学校長の証明書及び親権者又は後見人の同意書を事業場に備え付けなければならない。
第五十八条  親権者又は後見人は、未成年者に代つて労働契約を締結してはならない。
 親権者若しくは後見人又は行政官庁は、労働契約が未成年者に不利であると認める場合においては、将来に向つてこれを解除することができる。
第五十九条  未成年者は、独立して賃金を請求することができる。親権者又は後見人は、未成年者の賃金を代つて受け取つてはならない。
第六十条  第三十二条の二から第三十二条の五まで、第三十六条及び第四十条の規定は、満十八才に満たない者については、これを適用しない。
 第五十六条第二項の規定によつて使用する児童についての第三十二条の規定の適用については、同条第一項中「一週間について四十時間」とあるのは「、修学時間を通算して一週間について四十時間」と、同条第二項中「一日について八時間」とあるのは「、修学時間を通算して一日について七時間」とする。
 使用者は、第三十二条の規定にかかわらず、満十五歳以上で満十八歳に満たない者については、満十八歳に達するまでの間(満十五歳に達した日以後の最初の三月三十一日までの間を除く。)、次に定めるところにより、労働させることができる。
 一週間の労働時間が第三十二条第一項の労働時間を超えない範囲内において、一週間のうち一日の労働時間を四時間以内に短縮する場合において、他の日の労働時間を十時間まで延長すること。
 一週間について四十八時間以下の範囲内で厚生労働省令で定める時間、一日について八時間を超えない範囲内において、第三十二条の二又は第三十二条の四及び第三十二条の四の二の規定の例により労働させること。
第六十一条  使用者は、満十八才に満たない者を午後十時から午前五時までの間において使用してはならない。ただし、交替制によつて使用する満十六才以上の男性については、この限りでない。
 厚生労働大臣は、必要であると認める場合においては、前項の時刻を、地域又は期間を限つて、午後十一時及び午前六時とすることができる。
 交替制によつて労働させる事業については、行政官庁の許可を受けて、第一項の規定にかかわらず午後十時三十分まで労働させ、又は前項の規定にかかわらず午前五時三十分から労働させることができる。
 前三項の規定は、第三十三条第一項の規定によつて労働時間を延長し、若しくは休日に労働させる場合又は別表第一第六号、第七号若しくは第十三号に掲げる事業若しくは電話交換の業務については、適用しない。
 第一項及び第二項の時刻は、第五十六条第二項の規定によつて使用する児童については、第一項の時刻は、午後八時及び午前五時とし、第二項の時刻は、午後九時及び午前六時とする。
第六十二条  使用者は、満十八才に満たない者に、運転中の機械若しくは動力伝導装置の危険な部分の掃除、注油、検査若しくは修繕をさせ、運転中の機械若しくは動力伝導装置にベルト若しくはロープの取付け若しくは取りはずしをさせ、動力によるクレーンの運転をさせ、その他厚生労働省令で定める危険な業務に就かせ、又は厚生労働省令で定める重量物を取り扱う業務に就かせてはならない。
 使用者は、満十八才に満たない者を、毒劇薬、毒劇物その他有害な原料若しくは材料又は爆発性、発火性若しくは引火性の原料若しくは材料を取り扱う業務、著しくじんあい若しくは粉末を飛散し、若しくは有害ガス若しくは有害放射線を発散する場所又は高温若しくは高圧の場所における業務その他安全、衛生又は福祉に有害な場所における業務に就かせてはならない。
 前項に規定する業務の範囲は、厚生労働省令で定める。
第六十三条  使用者は、満十八才に満たない者を坑内で労働させてはならない。
第六十四条  満十八才に満たない者が解雇の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。ただし、満十八才に満たない者がその責めに帰すべき事由に基づいて解雇され、使用者がその事由について行政官庁の認定を受けたときは、この限りでない。


第六章の二 妊産婦等


第六十四条の二  使用者は、次の各号に掲げる女性を当該各号に定める業務に就かせてはならない。
 妊娠中の女性及び坑内で行われる業務に従事しない旨を使用者に申し出た産後一年を経過しない女性 坑内で行われるすべての業務
 前号に掲げる女性以外の満十八歳以上の女性 坑内で行われる業務のうち人力により行われる掘削の業務その他の女性に有害な業務として厚生労働省令で定めるもの
第六十四条の三  使用者は、妊娠中の女性及び産後一年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない。
 前項の規定は、同項に規定する業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務につき、厚生労働省令で、妊産婦以外の女性に関して、準用することができる。
 前二項に規定する業務の範囲及びこれらの規定によりこれらの業務に就かせてはならない者の範囲は、厚生労働省令で定める。
第六十五条  使用者は、六週間(多胎妊娠の場合にあつては、十四週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。
 使用者は、産後八週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後六週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。
 使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。
第六十六条  使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十二条の二第一項、第三十二条の四第一項及び第三十二条の五第一項の規定にかかわらず、一週間について第三十二条第一項の労働時間、一日について同条第二項の労働時間を超えて労働させてはならない。
 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第三十三条第一項及び第三項並びに第三十六条第一項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。
 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない。
第六十七条  生後満一年に達しない生児を育てる女性は、第三十四条の休憩時間のほか、一日二回各々少なくとも三十分、その生児を育てるための時間を請求することができる。
 使用者は、前項の育児時間中は、その女性を使用してはならない。
第六十八条  使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。


第七章 技能者の養成


第六十九条  使用者は、徒弟、見習、養成工その他名称の如何を問わず、技能の習得を目的とする者であることを理由として、労働者を酷使してはならない。
 使用者は、技能の習得を目的とする労働者を家事その他技能の習得に関係のない作業に従事させてはならない。
第七十条  職業能力開発促進法 (昭和四十四年法律第六十四号)第二十四条第一項同法第二十七条の二第二項 において準用する場合を含む。)の認定を受けて行う職業訓練を受ける労働者について必要がある場合においては、その必要の限度で、第十四条第一項の契約期間、第六十二条及び第六十四条の三の年少者及び妊産婦等の危険有害業務の就業制限、第六十三条の年少者の坑内労働の禁止並びに第六十四条の二の妊産婦等の坑内業務の就業制限に関する規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。ただし、第六十三条の年少者の坑内労働の禁止に関する規定については、満十六歳に満たない者に関しては、この限りでない。
第七十一条  前条の規定に基いて発する厚生労働省令は、当該厚生労働省令によつて労働者を使用することについて行政官庁の許可を受けた使用者に使用される労働者以外の労働者については、適用しない。
第七十二条  第七十条の規定に基づく厚生労働省令の適用を受ける未成年者についての第三十九条の規定の適用については、同条第一項中「十労働日」とあるのは「十二労働日」と、同条第二項の表六年以上の項中「十労働日」とあるのは「八労働日」とする。
第七十三条  第七十一条の規定による許可を受けた使用者が第七十条の規定に基いて発する厚生労働省令に違反した場合においては、行政官庁は、その許可を取り消すことができる。
第七十四条  削除


第八章 災害補償


第七十五条  労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた場合においては、使用者は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない。
 前項に規定する業務上の疾病及び療養の範囲は、厚生労働省令で定める。
第七十六条  労働者が前条の規定による療養のため、労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の百分の六十の休業補償を行わなければならない。
 使用者は、前項の規定により休業補償を行つている労働者と同一の事業場における同種の労働者に対して所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金の、一月から三月まで、四月から六月まで、七月から九月まで及び十月から十二月までの各区分による期間(以下四半期という。)ごとの一箇月一人当り平均額(常時百人未満の労働者を使用する事業場については、厚生労働省において作成する毎月勤労統計における当該事業場の属する産業に係る毎月きまつて支給する給与の四半期の労働者一人当りの一箇月平均額。以下平均給与額という。)が、当該労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた日の属する四半期における平均給与額の百分の百二十をこえ、又は百分の八十を下るに至つた場合においては、使用者は、その上昇し又は低下した比率に応じて、その上昇し又は低下するに至つた四半期の次の次の四半期において、前項の規定により当該労働者に対して行つている休業補償の額を改訂し、その改訂をした四半期に属する最初の月から改訂された額により休業補償を行わなければならない。改訂後の休業補償の額の改訂についてもこれに準ずる。
 前項の規定により難い場合における改訂の方法その他同項の規定による改訂について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第七十七条  労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり、治つた場合において、その身体に障害が存するときは、使用者は、その障害の程度に応じて、平均賃金に別表第二に定める日数を乗じて得た金額の障害補償を行わなければならない。
第七十八条  労働者が重大な過失によつて業務上負傷し、又は疾病にかかり、且つ使用者がその過失について行政官庁の認定を受けた場合においては、休業補償又は障害補償を行わなくてもよい。
第七十九条  労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、遺族に対して、平均賃金の千日分の遺族補償を行わなければならない。
第八十条  労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、葬祭を行う者に対して、平均賃金の六十日分の葬祭料を支払わなければならない。
第八十一条  第七十五条の規定によつて補償を受ける労働者が、療養開始後三年を経過しても負傷又は疾病がなおらない場合においては、使用者は、平均賃金の千二百日分の打切補償を行い、その後はこの法律の規定による補償を行わなくてもよい。
第八十二条  使用者は、支払能力のあることを証明し、補償を受けるべき者の同意を得た場合においては、第七十七条又は第七十九条の規定による補償に替え、平均賃金に別表第三に定める日数を乗じて得た金額を、六年にわたり毎年補償することができる。
第八十三条  補償を受ける権利は、労働者の退職によつて変更されることはない。
 補償を受ける権利は、これを譲渡し、又は差し押えてはならない。
第八十四条  この法律に規定する災害補償の事由について、労働者災害補償保険法 (昭和二十二年法律第五十号)又は厚生労働省令で指定する法令に基づいてこの法律の災害補償に相当する給付が行なわれるべきものである場合においては、使用者は、補償の責を免れる。
 使用者は、この法律による補償を行つた場合においては、同一の事由については、その価額の限度において民法 による損害賠償の責を免れる。
第八十五条  業務上の負傷、疾病又は死亡の認定、療養の方法、補償金額の決定その他補償の実施に関して異議のある者は、行政官庁に対して、審査又は事件の仲裁を申し立てることができる。
 行政官庁は、必要があると認める場合においては、職権で審査又は事件の仲裁をすることができる。
 第一項の規定により審査若しくは仲裁の申立てがあつた事件又は前項の規定により行政官庁が審査若しくは仲裁を開始した事件について民事訴訟が提起されたときは、行政官庁は、当該事件については、審査又は仲裁をしない。
 行政官庁は、審査又は仲裁のために必要であると認める場合においては、医師に診断又は検案をさせることができる。
 第一項の規定による審査又は仲裁の申立て及び第二項の規定による審査又は仲裁の開始は、時効の中断に関しては、これを裁判上の請求とみなす。
第八十六条  前条の規定による審査及び仲裁の結果に不服のある者は、労働者災害補償保険審査官の審査又は仲裁を申し立てることができる。
 前条第三項の規定は、前項の規定により審査又は仲裁の申立てがあつた場合に、これを準用する。
第八十七条  厚生労働省令で定める事業が数次の請負によつて行われる場合においては、災害補償については、その元請負人を使用者とみなす。
 前項の場合、元請負人が書面による契約で下請負人に補償を引き受けさせた場合においては、その下請負人もまた使用者とする。但し、二以上の下請負人に、同一の事業について重複して補償を引き受けさせてはならない。
 前項の場合、元請負人が補償の請求を受けた場合においては、補償を引き受けた下請負人に対して、まづ催告すべきことを請求することができる。ただし、その下請負人が破産手続開始の決定を受け、又は行方が知れない場合においては、この限りでない。
第八十八条  この章に定めるものの外、補償に関する細目は、厚生労働省令で定める。


第九章 就業規則


第八十九条  常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。
 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
三の二  退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項
 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項
 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項
 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項
 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項
第九十条  使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。
 使用者は、前条の規定により届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。
第九十一条  就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。
第九十二条  就業規則は、法令又は当該事業場について適用される労働協約に反してはならない。
 行政官庁は、法令又は労働協約に牴触する就業規則の変更を命ずることができる。
第九十三条  労働契約と就業規則との関係については、労働契約法 (平成十九年法律第百二十八号)第十二条 の定めるところによる。


第十章 寄宿舎


第九十四条  使用者は、事業の附属寄宿舎に寄宿する労働者の私生活の自由を侵してはならない。
 使用者は、寮長、室長その他寄宿舎生活の自治に必要な役員の選任に干渉してはならない。
第九十五条  事業の附属寄宿舎に労働者を寄宿させる使用者は、左の事項について寄宿舎規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。これを変更した場合においても同様である。
 起床、就寝、外出及び外泊に関する事項
 行事に関する事項
 食事に関する事項
 安全及び衛生に関する事項
 建設物及び設備の管理に関する事項
 使用者は、前項第一号乃至第四号の事項に関する規定の作成又は変更については、寄宿舎に寄宿する労働者の過半数を代表する者の同意を得なければならない。
 使用者は、第一項の規定により届出をなすについて、前項の同意を証明する書面を添附しなければならない。
 使用者及び寄宿舎に寄宿する労働者は、寄宿舎規則を遵守しなければならない。
第九十六条  使用者は、事業の附属寄宿舎について、換気、採光、照明、保温、防湿、清潔、避難、定員の収容、就寝に必要な措置その他労働者の健康、風紀及び生命の保持に必要な措置を講じなければならない。
 使用者が前項の規定によつて講ずべき措置の基準は、厚生労働省令で定める。
第九十六条の二  使用者は、常時十人以上の労働者を就業させる事業、厚生労働省令で定める危険な事業又は衛生上有害な事業の附属寄宿舎を設置し、移転し、又は変更しようとする場合においては、前条の規定に基づいて発する厚生労働省令で定める危害防止等に関する基準に従い定めた計画を、工事着手十四日前までに、行政官庁に届け出なければならない。
 行政官庁は、労働者の安全及び衛生に必要であると認める場合においては、工事の着手を差し止め、又は計画の変更を命ずることができる。
第九十六条の三  労働者を就業させる事業の附属寄宿舎が、安全及び衛生に関し定められた基準に反する場合においては、行政官庁は、使用者に対して、その全部又は一部の使用の停止、変更その他必要な事項を命ずることができる。
 前項の場合において行政官庁は、使用者に命じた事項について必要な事項を労働者に命ずることができる。


第十一章 監督機関


第九十七条  労働基準主管局(厚生労働省の内部部局として置かれる局で労働条件及び労働者の保護に関する事務を所掌するものをいう。以下同じ。)、都道府県労働局及び労働基準監督署に労働基準監督官を置くほか、厚生労働省令で定める必要な職員を置くことができる。
 労働基準主管局の局長(以下「労働基準主管局長」という。)、都道府県労働局長及び労働基準監督署長は、労働基準監督官をもつてこれに充てる。
 労働基準監督官の資格及び任免に関する事項は、政令で定める。
 厚生労働省に、政令で定めるところにより、労働基準監督官分限審議会を置くことができる。
 労働基準監督官を罷免するには、労働基準監督官分限審議会の同意を必要とする。
 前二項に定めるもののほか、労働基準監督官分限審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。
第九十八条  削除
第九十九条  労働基準主管局長は、厚生労働大臣の指揮監督を受けて、都道府県労働局長を指揮監督し、労働基準に関する法令の制定改廃、労働基準監督官の任免教養、監督方法についての規程の制定及び調整、監督年報の作成並びに労働政策審議会及び労働基準監督官分限審議会に関する事項(労働政策審議会に関する事項については、労働条件及び労働者の保護に関するものに限る。)その他この法律の施行に関する事項をつかさどり、所属の職員を指揮監督する。
 都道府県労働局長は、労働基準主管局長の指揮監督を受けて、管内の労働基準監督署長を指揮監督し、監督方法の調整に関する事項その他この法律の施行に関する事項をつかさどり、所属の職員を指揮監督する。
 労働基準監督署長は、都道府県労働局長の指揮監督を受けて、この法律に基く臨検、尋問、許可、認定、審査、仲裁その他この法律の実施に関する事項をつかさどり、所属の職員を指揮監督する。
 労働基準主管局長及び都道府県労働局長は、下級官庁の権限を自ら行い、又は所属の労働基準監督官をして行わせることができる。
第百条  厚生労働省の女性主管局長(厚生労働省の内部部局として置かれる局で女性労働者の特性に係る労働問題に関する事務を所掌するものの局長をいう。以下同じ。)は、厚生労働大臣の指揮監督を受けて、この法律中女性に特殊の規定の制定、改廃及び解釈に関する事項をつかさどり、その施行に関する事項については、労働基準主管局長及びその下級の官庁の長に勧告を行うとともに、労働基準主管局長が、その下級の官庁に対して行う指揮監督について援助を与える。
 女性主管局長は、自ら又はその指定する所属官吏をして、女性に関し労働基準主管局若しくはその下級の官庁又はその所属官吏の行つた監督その他に関する文書を閲覧し、又は閲覧せしめることができる。
 第百一条及び第百五条の規定は、女性主管局長又はその指定する所属官吏が、この法律中女性に特殊の規定の施行に関して行う調査の場合に、これを準用する。
第百一条  労働基準監督官は、事業場、寄宿舎その他の附属建設物に臨検し、帳簿及び書類の提出を求め、又は使用者若しくは労働者に対して尋問を行うことができる。
 前項の場合において、労働基準監督官は、その身分を証明する証票を携帯しなければならない。
第百二条  労働基準監督官は、この法律違反の罪について、刑事訴訟法 に規定する司法警察官の職務を行う。
第百三条  労働者を就業させる事業の附属寄宿舎が、安全及び衛生に関して定められた基準に反し、且つ労働者に急迫した危険がある場合においては、労働基準監督官は、第九十六条の三の規定による行政官庁の権限を即時に行うことができる。
第百四条  事業場に、この法律又はこの法律に基いて発する命令に違反する事実がある場合においては、労働者は、その事実を行政官庁又は労働基準監督官に申告することができる。
 使用者は、前項の申告をしたことを理由として、労働者に対して解雇その他不利益な取扱をしてはならない。
第百四条の二  行政官庁は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、使用者又は労働者に対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることができる。
 労働基準監督官は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、使用者又は労働者に対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることができる。
第百五条  労働基準監督官は、職務上知り得た秘密を漏してはならない。労働基準監督官を退官した後においても同様である。


第十二章 雑則


第百五条の二  厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、この法律の目的を達成するために、労働者及び使用者に対して資料の提供その他必要な援助をしなければならない。
第百六条  使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、第十八条第二項、第二十四条第一項ただし書、第三十二条の二第一項、第三十二条の三、第三十二条の四第一項、第三十二条の五第一項、第三十四条第二項ただし書、第三十六条第一項、第三十七条第三項、第三十八条の二第二項、第三十八条の三第一項並びに第三十九条第四項、第六項及び第七項ただし書に規定する協定並びに第三十八条の四第一項及び第五項に規定する決議を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない。
 使用者は、この法律及びこの法律に基いて発する命令のうち、寄宿舎に関する規定及び寄宿舎規則を、寄宿舎の見易い場所に掲示し、又は備え付ける等の方法によつて、寄宿舎に寄宿する労働者に周知させなければならない。
第百七条  使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者(日日雇い入れられる者を除く。)について調製し、労働者の氏名、生年月日、履歴その他厚生労働省令で定める事項を記入しなければならない。
 前項の規定により記入すべき事項に変更があつた場合においては、遅滞なく訂正しなければならない。
第百八条  使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない。
第百九条  使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を三年間保存しなければならない。
第百十条  削除
第百十一条  労働者及び労働者になろうとする者は、その戸籍に関して戸籍事務を掌る者又はその代理者に対して、無料で証明を請求することができる。使用者が、労働者及び労働者になろうとする者の戸籍に関して証明を請求する場合においても同様である。
第百十二条  この法律及びこの法律に基いて発する命令は、国、都道府県、市町村その他これに準ずべきものについても適用あるものとする。
第百十三条  この法律に基いて発する命令は、その草案について、公聴会で労働者を代表する者、使用者を代表する者及び公益を代表する者の意見を聴いて、これを制定する。
第百十四条  裁判所は、第二十条、第二十六条若しくは第三十七条の規定に違反した使用者又は第三十九条第七項の規定による賃金を支払わなかつた使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。ただし、この請求は、違反のあつた時から二年以内にしなければならない。
第百十五条  この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。
第百十五条の二  この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃するときは、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第百十六条  第一条から第十一条まで、次項、第百十七条から第百十九条まで及び第百二十一条の規定を除き、この法律は、船員法 (昭和二十二年法律第百号)第一条第一項 に規定する船員については、適用しない。
 この法律は、同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない。


第十三章 罰則


第百十七条  第五条の規定に違反した者は、これを一年以上十年以下の懲役又は二十万円以上三百万円以下の罰金に処する。
第百十八条  第六条、第五十六条、第六十三条又は第六十四条の二の規定に違反した者は、これを一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 第七十条の規定に基づいて発する厚生労働省令(第六十三条又は第六十四条の二の規定に係る部分に限る。)に違反した者についても前項の例による。
第百十九条  次の各号の一に該当する者は、これを六箇月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
 第三条、第四条、第七条、第十六条、第十七条、第十八条第一項、第十九条、第二十条、第二十二条第四項、第三十二条、第三十四条、第三十五条、第三十六条第一項ただし書、第三十七条、第三十九条、第六十一条、第六十二条、第六十四条の三から第六十七条まで、第七十二条、第七十五条から第七十七条まで、第七十九条、第八十条、第九十四条第二項、第九十六条又は第百四条第二項の規定に違反した者
 第三十三条第二項、第九十六条の二第二項又は第九十六条の三第一項の規定による命令に違反した者
 第四十条の規定に基づいて発する厚生労働省令に違反した者
 第七十条の規定に基づいて発する厚生労働省令(第六十二条又は第六十四条の三の規定に係る部分に限る。)に違反した者
第百二十条  次の各号の一に該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
 第十四条、第十五条第一項若しくは第三項、第十八条第七項、第二十二条第一項から第三項まで、第二十三条から第二十七条まで、第三十二条の二第二項(第三十二条の四第四項及び第三十二条の五第三項において準用する場合を含む。)、第三十二条の五第二項、第三十三条第一項ただし書、第三十八条の二第三項(第三十八条の三第二項において準用する場合を含む。)、第五十七条から第五十九条まで、第六十四条、第六十八条、第八十九条、第九十条第一項、第九十一条、第九十五条第一項若しくは第二項、第九十六条の二第一項、第百五条(第百条第三項において準用する場合を含む。)又は第百六条から第百九条までの規定に違反した者
 第七十条の規定に基づいて発する厚生労働省令(第十四条の規定に係る部分に限る。)に違反した者
 第九十二条第二項又は第九十六条の三第二項の規定による命令に違反した者
 第百一条(第百条第三項において準用する場合を含む。)の規定による労働基準監督官又は女性主管局長若しくはその指定する所属官吏の臨検を拒み、妨げ、若しくは忌避し、その尋問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、帳簿書類の提出をせず、又は虚偽の記載をした帳簿書類の提出をした者
 第百四条の二の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は出頭しなかつた者
第百二十一条  この法律の違反行為をした者が、当該事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為した代理人、使用人その他の従業者である場合においては、事業主に対しても各本条の罰金刑を科する。ただし、事業主(事業主が法人である場合においてはその代表者、事業主が営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者又は成年被後見人である場合においてはその法定代理人(法定代理人が法人であるときは、その代表者)を事業主とする。次項において同じ。)が違反の防止に必要な措置をした場合においては、この限りでない。
 事業主が違反の計画を知りその防止に必要な措置を講じなかつた場合、違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた場合又は違反を教唆した場合においては、事業主も行為者として罰する。

   附 則 抄
第百二十二条  この法律施行の期日は、勅令で、これを定める。
第百二十三条  工場法、工業労働者最低年齢法、労働者災害扶助法、商店法、黄燐燐寸製造禁止法及び昭和十四年法律第八十七号は、これを廃止する。
第百二十九条  この法律施行前、労働者が業務上負傷し、疾病にかかり、又は死亡した場合における災害補償については、なお旧法の扶助に関する規定による。
第百三十一条  命令で定める規模以下の事業又は命令で定める業種の事業に係る第三十二条第一項(第六十条第二項の規定により読み替えて適用する場合を除く。)の規定の適用については、平成九年三月三十一日までの間は、第三十二条第一項中「四十時間」とあるのは、「四十時間を超え四十四時間以下の範囲内において命令で定める時間」とする。
 前項の規定により読み替えて適用する第三十二条第一項の命令は、労働者の福祉、労働時間の動向その他の事情を考慮して定めるものとする。
 第一項の規定により読み替えて適用する第三十二条第一項の命令を制定し、又は改正する場合においては、当該命令で、一定の規模以下の事業又は一定の業種の事業については、一定の期間に限り、当該命令の制定前又は改正前の例による旨の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
 労働大臣は、第一項の規定により読み替えて適用する第三十二条第一項の命令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、中央労働基準審議会の意見を聴かなければならない。
第百三十二条  前条第一項の規定が適用される間における同項に規定する事業に係る第三十二条の四第一項の規定の適用については、同項各号列記以外の部分中「次に掲げる事項を定めたときは、第三十二条の規定にかかわらず、その協定で」とあるのは「次に掲げる事項及び」と、「労働時間が四十時間」とあるのは「労働時間を四十時間(命令で定める規模以下の事業にあつては、四十時間を超え四十二時間以下の範囲内において命令で定める時間)以内とし、当該時間を超えて労働させたときはその超えた時間(第三十七条第一項の規定の適用を受ける時間を除く。)の労働について同条の規定の例により割増賃金を支払う定めをしたときは、第三十二条の規定にかかわらず、当該期間を平均し一週間当たりの労働時間が同条第一項の労働時間」と、「労働させることができる」とあるのは「労働させることができる。この場合において、使用者は、当該期間を平均し一週間当たり四十時間(前段の命令で定める規模以下の事業にあつては、前段の命令で定める時間)を超えて労働させたときは、その超えた時間(第三十七条第一項の規定の適用を受ける時間を除く。)の労働について、第三十七条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない」と、同項第二号中「四十時間」とあるのは「第三十二条第一項の労働時間」とする。
 前条第一項の規定が適用される間における同項に規定する事業に係る第三十二条の五第一項の規定の適用については、同項中「協定がある」とあるのは「協定により、一週間の労働時間を四十時間(命令で定める規模以下の事業にあつては、四十時間を超え四十二時間以下の範囲内において命令で定める時間)以内とし、当該時間を超えて労働させたときはその超えた時間(第三十七条第一項の規定の適用を受ける時間を除く。)の労働について同条の規定の例により割増賃金を支払う定めをした」と、「一日について」とあるのは「一週間について同条第一項の労働時間を超えない範囲内において、一日について」と、「労働させることができる」とあるのは「労働させることができる。この場合において、使用者は、一週間について四十時間(前段の命令で定める規模以下の事業にあつては、前段の命令で定める時間)を超えて労働させたときは、その超えた時間(第三十七条第一項の規定の適用を受ける時間を除く。)の労働について、第三十七条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない」とする。
 前条第四項の規定は、前二項の規定により読み替えて適用する第三十二条の四第一項及び第三十二条の五第一項(第二項の規定により読み替えた部分に限る。)の命令について準用する。
第百三十三条  厚生労働大臣は、第三十六条第二項の基準を定めるに当たつては、満十八歳以上の女性のうち雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等のための労働省関係法律の整備に関する法律(平成九年法律第九十二号)第四条の規定による改正前の第六十四条の二第四項に規定する命令で定める者に該当しない者について平成十一年四月一日以後同条第一項及び第二項の規定が適用されなくなつたことにかんがみ、当該者のうち子の養育又は家族の介護を行う労働者(厚生労働省令で定める者に限る。以下この条において「特定労働者」という。)の職業生活の著しい変化がその家庭生活に及ぼす影響を考慮して、厚生労働省令で定める期間、特定労働者(その者に係る時間外労働を短いものとすることを使用者に申し出た者に限る。)に係る第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長の限度についての基準は、当該特定労働者以外の者に係る同項の協定で定める労働時間の延長の限度についての基準とは別に、これより短いものとして定めるものとする。この場合において、一年についての労働時間の延長の限度についての基準は、百五十時間を超えないものとしなければならない。
第百三十四条  常時三百人以下の労働者を使用する事業に係る第三十九条の規定の適用については、昭和六十六年三月三十一日までの間は同条第一項中「十労働日」とあるのは「六労働日」と、同年四月一日から昭和六十九年三月三十一日までの間は同項中「十労働日」とあるのは「八労働日」とする。
第百三十五条  六箇月経過日から起算した継続勤務年数が四年から八年までのいずれかの年数に達する日の翌日が平成十一年四月一日から平成十二年三月三十一日までの間にある労働者に関する第三十九条の規定の適用については、同日までの間は、次の表の上欄に掲げる当該六箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ、同条第二項の表中次の表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
四年 六労働日 五労働日
五年 八労働日 六労働日
六年 十労働日 七労働日
七年 十労働日 八労働日
八年 十労働日 九労働日

 六箇月経過日から起算した継続勤務年数が五年から七年までのいずれかの年数に達する日の翌日が平成十二年四月一日から平成十三年三月三十一日までの間にある労働者に関する第三十九条の規定の適用については、平成十二年四月一日から平成十三年三月三十一日までの間は、次の表の上欄に掲げる当該六箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ、同条第二項の表中次の表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。
五年 八労働日 七労働日
六年 十労働日 八労働日
七年 十労働日 九労働日

 前二項の規定は、第七十二条に規定する未成年者については、適用しない。
第百三十六条  使用者は、第三十九条第一項から第四項までの規定による有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない。
第百三十七条  期間の定めのある労働契約(一定の事業の完了に必要な期間を定めるものを除き、その期間が一年を超えるものに限る。)を締結した労働者(第十四条第一項各号に規定する労働者を除く。)は、労働基準法の一部を改正する法律(平成十五年法律第百四号)附則第三条に規定する措置が講じられるまでの間、民法第六百二十八条の規定にかかわらず、当該労働契約の期間の初日から一年を経過した日以後においては、その使用者に申し出ることにより、いつでも退職することができる。
第百三十八条  中小事業主(その資本金の額又は出資の総額が三億円(小売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については五千万円、卸売業を主たる事業とする事業主については一億円)以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が三百人(小売業を主たる事業とする事業主については五十人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については百人)以下である事業主をいう。)の事業については、当分の間、第三十七条第一項ただし書の規定は、適用しない。

    附 則 (昭和二二年八月三一日法律第九七号) 抄
第十三条  この法律の施行期日は、その成立の日から三十日を超えない期間内において、政令で、これを定める。

   附 則 (昭和二四年五月一六日法律第七〇号) 抄
 この法律施行の期日は、公布の日から起算して九十日をこえない期間内において、政令で定める。

   附 則 (昭和二四年五月三一日法律第一六六号)

 この法律は、昭和二十四年六月一日から施行する。


   附 則 (昭和二五年一二月二〇日法律第二九〇号)

 この法律は新法の施行の日から施行する。


   附 則 (昭和二七年七月三一日法律第二八七号) 抄
 この法律は、昭和二十七年九月一日から施行する。
 この法律の施行の際使用者が改正前の労働基準法第十八条第二項の規定による認可を受けて、労働者の貯蓄金を管理している場合においては、この法律の施行後は、改正後の同項の規定による届出があつたものとみなす。
 改正後の労働基準法第七十六条第二項及び第三項の規定は、この法律施行の際同条第一項の規定による休業補償を受けている労働者についても適用あるものとし、且つ、その労働者につき左の各号の一に該当する事由があるときは、使用者は、左の各号の区分によつて当該各号に定める比率に応じて休業補償を改訂し、昭和二十八年一月から、改訂された額により休業補償を行わなければならない。
 常時百人以上の労働者を使用する事業場において昭和二十二年九月一日から昭和二十六年三月三十一日までの間に業務上負傷し、又は疾病にかかつた者については、昭和二十七年一月から三月までの平均給与額が、その負傷し又は疾病にかかつた日の属する会計年度において当該労働者と同一の事業場の同種の労働者に対して所定労働時間労働した場合に支払われた通常の賃金の一箇月一人当り平均額(以下本項において会計年度における平均給与額という。)の百分の百二十をこえる場合は、その比率
 常時百人以上の労働者を使用する事業場において昭和二十二年九月一日から昭和二十六年三月三十一日までの間において業務上負傷し、又は疾病にかかつた者で前号の場合に該当しないものについては、昭和二十七年七月から九月までの平均給与額が、会計年度における平均給与額の百分の百二十をこえる場合は、その比率
 常時百人以上の労働者を使用する事業場において昭和二十六年四月以後において業務上負傷し、又は疾病にかかつたものについては、昭和二十七年七月から九月までの平均給与額が、当該労働者の負傷し、又は疾病にかかつた日の属する四半期の平均給与額の百分の百二十をこえる場合は、その比率
 常時百人未満の労働者を使用する事業場において業務上負傷し、又は疾病にかかつた者が、前各号に該当する場合においては、命令で定める比率
 日々雇い入れられる者については、命令で定める比率

   附 則 (昭和二九年六月一〇日法律第一七一号)

 この法律施行の期日は、公布の日から起算して九十日をこえない期間内において、政令で定める。


   附 則 (昭和三一年六月四日法律第一二六号) 抄
(施行期日)
 この法律の施行期日は、公布の日から起算して六箇月をこえない範囲内で、政令で定める。
12  この法律の施行前に、改正前の労働基準法第八十六条の規定により労働者災害補償審査会がした審査又は仲裁の請求の受理その他の行為は、改正後の労働基準法第八十六条の規定により労働者災害補償保険審査官がした審査又は仲裁の請求の受理その他の行為とみなす。

   附 則 (昭和三三年五月二日法律第一三三号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内で、政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和三四年四月一五日法律第一三七号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律の施行期日は、公布の日から起算して九十日をこえない範囲内において、各規定につき、政令で定める。

   附 則 (昭和三七年九月一五日法律第一六一号) 抄
 この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
 この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
 この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
 前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
 第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
 この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
 前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
10  この法律及び行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十号)に同一の法律についての改正規定がある場合においては、当該法律は、この法律によつてまず改正され、次いで行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律によつて改正されるものとする。

   附 則 (昭和四〇年六月一一日法律第一三〇号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、昭和四十年八月一日から施行する。ただし、第二条及び附則第十三条の規定は昭和四十年十一月一日から、第三条並びに附則第十四条から附則第四十三条まで及び附則第四十五条の規定は昭和四十一年二月一日から施行する。
(労働基準法の一部改正に伴う経過措置)
第十条  事業が数次の請負によつて行なわれる場合における災害補償であつて、昭和四十年七月三十一日以前に生じた事故に係るものについては、前条の規定による改正前の労働基準法第八十七条の規定の例による。
(労働基準法の一部改正に伴う経過措置)
第二十条  昭和四十一年二月一日前に生じた事由に係る労働基準法第七十五条から第七十七条まで、第七十九条及び第八十条の規定による災害補償については、前条の規定による同法第七十九条及び第八十四条第一項の規定の改正にかかわらず、なお従前の例による。
第二十一条  附則第八条第一項の規定によりなお効力を有することとされる第一条の規定による改正前の労働者災害補償保険法第十七条から第十九条の二までの規定により保険給付の全部又は一部が支給されない場合において使用者が行なうべき災害補償については、なお附則第十九条の規定による改正前の労働基準法第八十四条第一項の規定の例による。

   附 則 (昭和四二年八月一日法律第一〇八号) 抄
(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和四三年六月一五日法律第九九号) 抄
(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和四四年七月一八日法律第六四号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律(以下「新法」という。)は、昭和四十四年十月一日から施行する。

   附 則 (昭和四七年六月八日法律第五七号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
(処分等の効力の引き継ぎ)
第三条  この法律の施行前にこの法律による改正前の労働基準法又は労働災害防止団体等に関する法律(昭和三十九年法律第百十八号)(これらに基づく命令を含む。)の規定によりされた処分、手続その他の行為は、この法律(これに基づく命令を含む。)の相当規定によりされた処分、手続その他の行為とみなす。
(政令への委任)
第二十五条  この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
(罰則に関する経過措置)
第二十六条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五一年五月二七日法律第三四号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において、各規定につき、政令で定める日から施行する。
(労働基準法の一部改正に伴う経過措置)
第五条  前条の規定の施行の日前にした同条の規定による改正前の労働基準法の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五八年一二月二日法律第七八号)
 この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。
 この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。

   附 則 (昭和五九年一二月二五日法律第八七号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、昭和六十年四月一日から施行する。
(政令への委任)
第二十八条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

   附 則 (昭和六〇年六月一日法律第四五号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、昭和六十一年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
 第二条中労働基準法第百条の二及び第百二十条第四号の改正規定並びに次条第一項、附則第三条及び附則第十七条(労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)第四条第三十号の次に一号を加える改正規定並びに同法第四条第三十二号及び第三十四号並びに第九条第一項の改正規定に限る。)の規定 公布の日
(労働基準法の一部改正に伴う経過措置)
第二条  この法律(前条各号に掲げる規定については、当該各規定。次条及び附則第十九条において同じ。)の施行前に第二条の規定による改正前の労働基準法(これに基づく命令を含む。)の規定によりされた処分、手続その他の行為は、同条の規定による改正後の労働基準法(これに基づく命令を含む。)の相当規定によりされた処分、手続その他の行為とみなす。
 産後六週間を経過する日がこの法律の施行前である女子については、第二条の規定による改正後の労働基準法第六十五条第二項の規定は、適用しない。
 この法律の施行前に第二条の規定による改正前の労働基準法第六十五条第二項ただし書の規定により就業するに至つた女子で、この法律の施行の際産後六週間を経過していないものについては、第二条の規定による改正後の労働基準法第六十五条第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
 この法律の施行前に解雇された満十八歳以上の女子が帰郷する場合における旅費の負担については、なお従前の例による。
第三条  この法律の施行前にした行為並びに前条第三項及び第四項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(その他の経過措置の政令への委任)
第十九条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第二十条  政府は、この法律の施行後適当な時期において、第一条の規定による改正後の雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律及び第二条の規定による改正後の労働基準法第六章の二の規定の施行状況を勘案し、必要があると認めるときは、これらの法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

   附 則 (昭和六〇年六月八日法律第五六号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、昭和六十年十月一日から施行する。

   附 則 (昭和六〇年七月五日法律第八九号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

   附 則 (昭和六二年九月二六日法律第九九号) 抄
(施行期日)
第一条  この法律は、昭和六十三年四月一日から施行する。
(労働時間に関する経過措置)
第二条  昭和六十三年三月三十一日を含む一週間に係る労働時間については、この法律による改正後の労働基準法(以下「新法」という。)第三十二条第一項、第三十三条、第三十六条、第三十七条、第六十条、第六十四条の二及び第六十六条第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
 この法律の施行の際使用者がこの法律による改正前の労働基準法(以下「旧法」という。)第三十二条第二項の規定により労働させることとしている労働者に関しては、同項の規定に基づく就業規則その他これに準ずるものによる定めをしている四週間以内の一定の期間のうち昭和六十三年三月三十一日を含む期間に係る労働時間については、新法第三十二条、第三十二条の二、第三十三条、第三十六条、第三十七条、第六十四条の二及び第六十六条第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(年次有給休暇に関する経過措置)
第三条  この法律の施行の際四月一日以外の日が基準日(新法第三十九条第一項に定める継続勤務の期間の終了する日の翌日をいう。以下この条において同じ。)である労働者に係る有給休暇については、この法律の施行の日後の最初の基準日の前日までの間は、新法第三十九条第一項から第三項までの規定にかかわらず、なお従前の例による。
 新法第百三十三条に規定する事業に使用される労働者であつて昭和六十六年四月一日において継続勤務するもののうち、同日において四月一日以外の日が基準日である労働者に係る有給休暇については、同年四月一日から同日後の最初の基準日の前日までの間は、同月一日前において同条の規定により読み替えて適用する新法第三十九条第一項から第三項までの規定の例による。
 前項の規定は、新法第百三十三条に規定する事業に使用される労働者であつて昭和六十九年四月一日において継続勤務するものについて準用する。
(時効に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前に生じた退職手当の請求権の消滅時効については、なお従前の例による。
(罰則に関する経過措置)
第五条  この法律の施行前にした行為並びに附則第二条及び第三条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(政令への委任)
第六条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第七条  政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、新法の規定の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
  労働基準法 全文
改正労働基準法のあらまし  


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